June 13, 2009

同じ人について書かれていても・・・

 なんなんだ。この違いは。

 ドラマを見て「朴正煕大統」「金鐘泌」という人物に興味を持ったため、「韓国危うし」小谷豪治郎氏 を読んだ。

 他には・・・と思って探したところ「朴正煕と金大中~私が見た激動の舞台裏~」(共同通信社)文明子 著がみつかった。彼女は、日帝時代に密航船に乗って来日し、明治大学に留学、その後早稲田大学の大学院に進学し、新聞社の特派員として、日本で働いた。その後、韓国マスコミの特派員として米国に渡り活躍した。野党の最有力者、金大中の拉致事件が実は韓国のKCIAの仕業だった事を報道したために、韓国政府から睨まれ、米国に政治亡命し永住権を得る。

 この本がまた面白かった。小谷氏のが金鐘泌を通した朴政権の擁護だとしたら、文さんの本は、朴政権に対してペンを武器に真っ向から批判の嵐。裏話満載で「表の報道はああだけど、実は・・・」っていう部分がたくさん暴露されている。軍事政権下のマスコミの堕落ぶり、側近たちの不正腐敗、裏金作り、KCIAの暗躍について、取材で得た情報が実名でありありと書いてある。両方読んで、ちょうどバランスがよかったかも。
 お互いに、自分の論理に合わない都合の悪い部分は書いてないし。当時、韓国で朴正煕を英雄化する流れがあって、それを知った文さんが「庶民に対して不利益を働いた軍事独裁者が英雄化されるのを、ジャーナリストとして黙って見ているわけには行かない」と奮起して書いたようだ。

 文中は朴政権の暗部に対する批判で満たされている感じだけど、そんな韓国政府の動きは実はアメリカ政府幹部に筒抜けで、政権発足から朴大統領暗殺に至るまで、アメリカの手のひらの上だったこと、ロッキード事件で失脚した田中角栄もまた然り・・・みたいな事がサラっと書かれていて興味深かった。

 しかし、文さんの生涯はドラマとか映画になったら、めちゃくちゃ面白そうだ~。彼女は民主化運動の象徴として金大中を支持していた。金大中の北朝鮮訪朝を取りまとめたのが実は彼女だったようだ。誰もなし得なかった、金正日との単独インタビューまでこなしている。すごすぎる~。

 この凄腕のおばさんを一度生で見てみたかったけど、今は生きていらっしゃらないのが残念だ。

  

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 05, 2009

案外つまんなかったオバマ氏の「マイ ドリーム オバマ」

 図書館で借りてみたものの、超分厚いし、表現が少々くどくて、いまいち何書いてるのか意味が?な文章の部分もあり。ちょっと期待はずれでした。年末にかけて、いろいろと忙しかったうちに、読みそびれて、また予約。順番が来ました。

 今度は面白そうな部分だけ抜粋して読んでみようかと思う。やっぱり「有色人種」という事が、変にあいまいな表現に繋がっていて、面白みを欠いているような気がする。。。

 演説の口調は「Yes We Can!」とか短いフレーズでわかり易いのに。

 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

December 12, 2008

最近読んで面白かったのは・・・

 英雄時代という韓国ドラマを見る予定があるので、予習を兼ねて「李明博自伝」を読んだ。英雄時代は韓国の財閥(現代、とサムスン)の創成期を描いたドラマで、現代韓国史そのものといってもいいかもしれない。その立役者になったのが、現代に居た頃の李明博氏。ドラマを超えたドラマチックな彼の生き様がムチャクチャ面白くて、一気に読んだ。韓国大統領としての抱負や若い人へのメッセージなんかも綴られていて、それもなかなか興味深かった。内政の手腕は分からないけど、サラリーマン時代に鍛え抜かれた外交力はかなりのものだとお見受けしました。我が国総理はどうなのか・・・って事が気になって。

 それでは、って事で日本の総理大臣の著書も読んでみようという気になって、麻生太郎氏の著書を何冊か読んだ。案外普通の感覚の人で、共感できる部分も多かった。なんていっても、意思がはっきりしている所がいいかも。妙に優柔不断だったり、奇麗事しか言わなかったり、うまくかわしたり、逃げ道を残したものの言い方をする人よりは、私の中での印象はいい。ちゃんと「夢を持とうよ。日本はそんなにダメな国じゃないよ」ってメッセージも忘れてないし。リーダーだもん、これくらいの事は言えなくっちゃ。

 「これの次はやっぱりオバマかなー」という事で、オバマ関連もちょっとづつ・・・。中でもマイケルムーア監督の「どうするオバマ?うせろブッシュ!」が面白かった。かなり声出して笑えるくらい。アメリカンドリームの影に隠れちゃって見えない、アメリカの問題点についてダメ出ししまくりで、ジョークを忘れない鋭い指摘が面白い。これを早めに読んでいれば、サブプライムの破綻も早めに予測が可能だったかも??この本を読むと、皆がお手本にしている(と思える)アメリカってどうなんだろう??本当にいいのか?って考えさせられる。日本では当たり前なんですけど、っていう事を「ぜひオバマには○○を実現して欲しい」ってムーアが訴えてたりして。空気のように当たり前の事として存在しすぎていると、良い点には普段は気がつかなくて、見えるのはアラばかり、って事にも気づかせてくれる本だった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 28, 2008

最近読んだ面白い本

 ドラマや映画、芝居など、面白いものに出会うと、そこから監督シリーズ、俳優シリーズ、関連する話に派生して見る事が多い。本もまたそんな感じで。

 太王四神記のテーマ曲を作曲している作曲家の久石譲氏に興味を持ったので、氏の「感動を作れますか」という本を読んだ。次に、久石さんが影響を受けたと名前のあった「茂木健一郎氏の本」を読んで、それに関連する書籍を読んだところ、そこには「西岡常一『木のこころ、天・地・人』」を絶賛するくだりがあったので、今度はそれを読んでみた。西岡氏は法隆寺に生涯を捧げた宮大工です。絶賛されていた通り、すごく良い内容だった。で、その本に書評を載せていた糸井重里氏が「幸田露伴の『五重塔』」を是非読んで欲しい、と奨めていたので、素直にその本を読んでみた。最初は「イマドキ使わなくなった日本語」のオンパレードで意味がよくわからなかったんだけど、ちょっと我慢して読み進むと話はわかりやすいし、出てくるキャラクターも面白く、歌舞伎の新派を見ているような感じで結構面白かった。講談って言った方がもっとピンとくるかも。。。一人芝居、というか、一人語りなんかでいつか誰か演じてくれないものだろうか、と思う。明治とか大正の作品だから、そんなに昔の事ではないにも関わらず、今この文体で文章を書ける人はいないだろうな~、と思う。文化の進化(退化?)のスピードはいつの時代もすごい!って事を実感。

 他には、チュモンを見たら、コレは?と奨められた、田村由美の漫画『BASARA(バサラ)』とか。少女漫画なんだけど、日本の近未来?の話で、SF風戦国時代劇といった感じで漫画ならではの創造性に富んだ作品だった。あとは、幻冬舎の創業者である見城徹氏の「編集者という病」とか。出版をスクープメディアにしたい、という執念で仕事をしているみたいで、なかなか刺激的な内容だった。

期待しているのは「整理術」(佐藤可士和)の本。今売れっ子のデザイナー(プロデューサー?)の思考回路に興味があるので楽しみ。

 私が、本を読んだり、何か見たり、ってのに時間をかけるのは・・・。一斉を風靡したり、ロングセラーで世間から評価されているものには、それだけの理由がある事が多いので。「何がそんなに(いいの?)?!」って事を自分の五感で実感したい、という事が大きいかも。。。特に共同作業の場合は、必要不可欠な諸条件が揃ってこそなので、関わった人の数と時間の分だけ感動もひときわ大きいのです・・・。

 んでもって、感動の理由について勝手に「あーでもない、こーでもない」と考えるのが楽しい。。。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 16, 2007

フラット化する世界 久々に本ネタ

 久々に「これは面白い!」という本に出会いました・・・。「フラット化する世界」(上・下)トーマス・フリードマン著 です。

 内容も濃く、無駄に難しすぎず、Nowがわかって、未来についても触れられていて。しかもジョークも交えて。楽天的過ぎず、不安心理を煽るでもなく、恨みつらみや批判ばかりでもなく、もったいぶらず。「ちょっと偏りすぎな考え方じゃない?」という事も無く。

 面白いと思って読んでみた本が、実は「知識の羅列」「内容に繰り返しが多く、書いてある事をまとめるとそんなに大した事はなかった」「自分自慢」「内容はいいけど難しすぎる」「所々面白いんだけど、何が書きたかったのかよくわからなかった」・・・という事がたまにある。

 だけど、この本は久々に「定価で買っても惜しいと思わない」と思えた本だった。

 普段は「歴史の渦中に生きている」なんて考えた事も無いけど、でもめぐり合わせで激動の最中に生きているんだなー・・・なんてちょっと思った。何千年経っても、世界史で大きくはしょられてしまう時代、ではなさそうなので・・・。

 普段は翻訳書なんてあまり読まないのだけど、これからは日本作家の本よりもチェックしてしまいそうだ。・・・今日の総理立候補演説とか見て思ったけど・・・日本人は演説が下手、というか。構成がなってないというか。とにかく面白くない。欧米の政治家とか作家は、ユーモア(時にはブラックジョークも)を絶対に忘れない。自分もバリバリの日本人なんでアレなんですが、もっとそういう所、上手くなればいいのになー、と思う。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

June 27, 2007

最近読んだ本

 最近読んで面白かった本

 久石譲氏「感動を作れますか」 野村進氏「千年働いてきました」李鳳宇&四方田犬彦「パッチギ!対談編」四方田犬彦「大好きな韓国」。あとWeb2.0関連のものとか 、企業コンプライアンスものなんかも。。。他にもいろいろ手をつけてみてます。図書館で予約すると一時にまとめてきたりするので、ちょっと大変な時もありますが。

  一応押さえておこう的な感じで読んだものもあるけど、読んでみるとそこからまた広がったりしてキリが無い。ドラマなんかも同じですが。四方田氏は映画や本、国際的知識も深く、そこに実体験が入ってくるので、文化比較本としてものすごく面白いです。

 最近「○○をしないと~」というような事を極力減らそうと思っているのに、減らないし~。時間がもっと欲しい・・・。&記憶力がもっとよければ・・・。脳にインプットする分には場所いらないしね~。自分の頭はメモリーが少ないもんで・・・。2Gくらい欲しいところです~。でも、覚えていられないからいいこともあるし。って事でブログにメモ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

April 09, 2007

ジェフリー・アーチャー「カインとアベル」

 ジェフリー・アーチャーの「ケインとアベル」がジソブの次作の原作だという噂なので、早速読んでみました。そしたらー、あまりの面白さに通勤時だけでなく、家でも暇を見つけて読んでました。同じ日に別の場所で生まれた二人の男の成長記録でもあり(前半部分)、後半はその二人が銀行家とホテル王として頂点を極め、対立して闘うという展開になっています。それが世界史とうまく結びつき、アメリカの成り立ちがうまく説明されています。また事業小説のようでもあり、政治も絡んできたりしつつ、家族のドラマもちゃんと織り込んであり、まったく飽きる事がありませんでした。作家はイギリス人で、上院議員も務めた人ですが、同時に逮捕暦があったりと、波乱万丈な人生を送っている方です。でもこういう彼の経験と豊富な知識が血肉となって小説に活かされていると思いました。描写も上手くて、映像的な文章で映画を見ているような感じになりました。知識、筆力、表現力、観察力、想像力、構成力、どこから見ても秀でています。

 でも、これが原作?これじゃなくて、やっぱり聖書の方かも、と思います。まぁエッセンスだけ拝借で、あとはオリジナルで膨らませる、という事かと思いますが。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

August 16, 2006

ジソブ雑誌カバー動画

 6月23日の「ごめん、愛してる」のイベント終了後、韓流ものを扱っている各雑誌社でもジソブ強化月間だったようで、数々の韓流雑誌の表紙を飾りました。今まGifts_で数えるほどしか表紙になったこと無いと思うので、これは結構すごいことなのでは・・・。表紙になっていない雑誌でも、今回のイベントの模様が掲載された雑誌は数々ありました。

 大型書店に行ったら売り切れていたジソブのファースト写真集「Gifts」(竹書房・宅間國博氏撮影)も増刷されて、平積みされてたし(これにはちょっとびっくり~)、ジワジワ人気上昇中?!

 ジソブ表紙の画像集を作ってみました。 ジソブ紙動画集」はココ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

April 22, 2006

読書:「風林火山」

 井上靖「風林火山」
 来年の大河ドラマの原作という事なので、事前予習を兼ねて読んでみました。細かい心理描写よりは、淡々と事象(戦の話が殆ど)にまつわる話が進展していきます。合戦と自然背景の描写が抜群に上手く、戦国時代の事など何の知識も持たないグルメリアでも想像が広がりました。
 中心人物の武田の軍師=山本勘助、武将=武田信玄、信玄の敵の嫡子で妾となった=由布姫のやり取りには、押さえ気味の台詞であるにもかかわらず、それぞれの信頼関係、愛情、家督としての想いを感じることが出来ました。時代を超えて読み継がれるだけの本だなぁと思いました。

 これを読む限りでは、信玄=内野聖陽、勘助=緒方健、由布姫=松浦亜弥、もしくは純名理沙 などが適役かな?という気がします。勘助ってすごく昔気質な泥くさい人でした。筋肉質でフェロモン溢れるウッチーは信玄の方がぴったりくるけどなぁ・・・。

 ただ、小説としてのキャラクターに関しては問題ないけれど、ドラマとして作るには、材料にいろいろと味付けする必要ありとみました。どんな風に料理されるのかが、とても楽しみです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

April 20, 2006

読書「対岸の彼女」「空中庭園」

 角田光代の本をはじめて読んでみました。

「空中庭園」・・・直木賞を取った村山由佳の「星々の舟」と同じ構成と方法で書かれていると知り、興味を持ったのがきっかけです。確かに、家族の構成員の一人一人が次の章の主人公を順番に引き継いでいくという構図はまったく一緒でした。でも、描かれている世界観が全く違うかなーと。

 村山さんの作品はどこか哀しげだけど透明感があります。「人間、根っからの悪人なんていない」っていう前提で成り立っている。そうはいっても、人間は弱いものだから、心とは裏腹に理不尽な行動を取ってしまったり、他人に迷惑かけたりしちゃう。読んでいて情感に訴える感じで、文体には心地良さすら感じます。必ず泣きポイントあるし。どこかファンタジーさがあるのもこの作者の特徴だと思います。

 それに対して角田さんの作品には、もっとドライに人間を眺めている感じで、エグい感情がそのまま曝け出されている。キレイ事言っても一皮向けばどいつもこいつも・・・的な感じというんでしょうか。だから、それだけだったら多分途中で読むのが嫌になってしまったと思うのですが、そうはならず「早く続きを読みたい」と思わせるものがあります。推理ドラマと同じく「この話の展開はどうなるのか?」という興味を失わせない構成の面白さと彼女の筆力のせいかもしれない。それでもって、誰でもちょっとした罪(ってほどでもないけど)とか傷を抱えていて、それでちょっと止まったり、横道にそれてしまったりすることはあっても、たまにはいいこともあって、程ほどの生きる希望を持って生きている人々が描かれているせいかな、とも思う。つまり、心底暗い話ではないからかな。

 どちらも上手い書き手だなーと思います。ただ、グルメリア的に二度読みするなら村山さんかなー。でも”イマドキ”が凝縮されていて時代性を感じるのは角田さんの方だと思います。角田さんは「対岸の彼女」で直木賞を受賞されています。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

April 04, 2006

読書「星々の舟」「マリーアントワネット」

 「星々の舟」・・・村山由佳
 村山さんはこの作品で直木賞を受賞されました。
 ある家族のお話で、その構成員の一人一人にスポットが当たる短編形式で書かれています。一本筋の通った話は連続しているので、短編の主人公が変わるたび、話の進展が主観的になったり、客観的になったりして面白い。丸ごとぴたっと当てはまるキャラクターは無いのですが、それぞれの人に共感するポイントが必ずあって、そういう意味でも読み応えがありました。自分とは違う世代の思想とか時代背景、育った環境なんかも参考になったし。
 読んで損は無いと思うけど、重めの話もあるので、読む自分の精神状態によっても受ける印象は違うかも。でも村山さんの手にかかると、どんな話でもどこかファンタジックになるというか、エグくならないので不思議です。

 「マリーアントワネット」・・・シュテファン・ツヴァイク著
 池田理代子さんの「ベルサイユのばら」の原作本になったという一冊。
まだ途中までしか読めていませんが、かなり面白いです。彼女を取り巻く登場人物のキャラクター分析、その時代の宮中での出来事の描写など「そこに居たんですか?」と突っ込みを入れたくなるほど、よく書けていて、単純な史実の掘り起こし以上の面白さです。独自の表現の仕方にも特徴があって、ボキャも豊富な上に巧みな表現で、そんな所もなかなか良いです。ベルばらはエピソードも満載なこの原作にかなり忠実に描かれていたようです。このシュテファン氏については何も知らないのですが、他の本も読んでみたいなーという興味が湧きました。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

March 15, 2006

ベルサイユのばら(文庫コミック)読みました

 ベルばらの文庫本を買って一気に読みました。今読んでもむちゃくちゃ面白い!ついでに歴史についても知らないうちに知識が増えるというオマケも。
 学校で習う世界史は事象羅列型で全く面白くないので、全然頭に入らなかったけど、そういう意味でもベルばらはフランス革命入門編としてもオススメです。4087482200

 子供の頃はアニメの影響か、オスカルとアンドレの印象が強くて、のちにマリーアントワネットの愛人となり、王家の国外亡命にも力を発揮するフェルゼン伯爵の存在をあまり意識していませんでしたが、今読み返してみると、アントワネットとフェルゼンの恋模様もかなりロマンティックなものがあります。なんといっても絶対に実らない悲恋ですから。
 しかしながら、この話はオスカル抜きには考えられない!オスカルという男装の麗人(架空の人物)を設定して主役にしているところが、これだけ人気爆発、人気持続の理由だと思いました。オスカルの魅力について、ちょっと真剣に考えてみました。

 オスカルは思いきり男前な女で、仕事も出来て(オスカルは職業軍人です。並みの男よりも武術に優れている)すごくカッコ良くて、生き方が潔く、しかも美形、細身でスタイルも抜群だし。しかも女装(盛装と言うべきですね)すると、周囲がハッとするほど美しい。男女どちらの視点で見ても魅力的な人物なんです。どんな時でも自分の意思で行く道を選択して、決して運命に流されることが無い(最初は王宮の警護をしていますが、フランス革命の頃から貧しい民衆を擁護する側につきます。誰に止められようとも自分の信じた道を命をかけて突き進みました)。王党派の有力貴族の娘であるにもかかわらず、です。しかもアンドレをはじめとする魅力的で紳士的な男達にちゃんと女として愛されもする。貴婦人達からも煙たがれること無く、憧れの対象でいつでもキャーキャーされている。荒くれ者の男達からは最初は「女だてらに」と揶揄されたものの、最終的には能力と人格を認められて一目置かれ、人間として尊敬されるし。唯一の欠点は、自分の初恋の男(フェルゼン)はアントワネットに夢中で、女としては愛されなかったという事でしょうか。でもオスカルとフェルゼンとの間には、深い友情が結ばれるのですが。最後にはオスカルに影の様に付き添っていたアンドレと結ばれ、アンドレの前では女としての自分で存在することが出来ました。ちゃんと女としての幸せも掴んでいるのです。

 考えてみると、オスカルは女から見た「理想の女性像」ってやつじゃないかと思うんですが・・・(もちろんもっと母性的な女性が理想な人もいるとは思いますが)。ミュージカル「エリザベート」にしても、冬ソナのユジンにしても、共通点があるような気がします。今は世界中探せば、一握りくらいはこんな人がいるのかもしれませんが、この漫画が連載された70年代は、オスカルみたいな人はそれこそ漫画の中にしか存在し得ない人物だったのではないでしょうか。
 でも、オスカルみたいに全てを持っているのに、愛国心と人民のために全てを捨てる勇気と気概のある人はやっぱりそうそう居ないと思います。ここがオスカルがヒーローでありヒロインでもある所以かと思います。

 池田理代子 先生のHPです

  今秋、帝劇でも新作ミュージカル「マリーアントワネット」が上演されますが、その予習もかねてしまいました。こちらも今から楽しみ~♪です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 21, 2006

最近読んだ本

    夏の終り・・・瀬戸内晴美  瀬戸内寂聴さんの若き日の作品。小説ではありますが、モデルは自分自身とその恋人という自叙伝ともいえる内容です。今でこそ、出家して説法を解いていらっしゃいますが、そこに至るまでには不倫や浮気など人間としての苦み、泥をかいくぐっていらっしゃったんだ・・・と思いました。 410114401X

 ダメな女と呼んでくれ・・・中村うさぎ 買い物依存症から始まって、整形、ホストにはまってバカな事を繰り返しているうさぎの面白くてややマジメなエッセイ。程度と内容は違うけど、自分も”ハマリ体質”なので人のこと言えな4044125228いよな、って感じなんだけど。バカで面白くて真っ当で、そして愛があるなー、うさぎっ!

 レッド・ヴァイオリン・・・川井郁子 川井さんのヴァイオリンに対する気持ち、自分の事を語ったエッセイ。芸大の学生時代には十数人に「好きな人が出来ました」と断りの電話を入れなければならない程モテモテだったそうです。そして今、作曲の才能もあって、成功も手に入れ、そのうえ美しくて何の不満があろうか?!と思うほど恵まれている彼女。そんな彼女でさえも自分を信じきれない不安感、孤独感、コンプレックスを常に感じているらしい・・・。4620606103

 あきらめない人4759308741・・・池田理代子 かの有名な”ベルばら”を書いた漫画家。先生曰く「漫画は得意だっただけで、本当になりたかったのはオペラ歌手だった」という事で、50歳を目前にして漫画活動は休止し、オペラ歌手を目指して音楽大学に入るのだ。漫画家として成功を手にしても悶々としていた池田先生だったらしい。。。「もしこのまま死んだら後悔する」って思って一念発起したらしいです。

 4冊読んで共通しているのは、誰一人として自信満々で「私って幸せ~!」って思っていない所。皆「自分には何か欠けているものがある・・・」って渇きを感じていて、そこを埋めようとして必死にもがいて葛藤している。人間て、キリが無いものですな。でも仕方が無いよね。心が求めてしまう限りは・・・。
 一冊読んだだけだったらそれぞれに対して「なーに贅沢いってんだかっ」って感じだったかもしれませんが、まとめて読んでみると感じるものがありました。。。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

December 28, 2005

「春の雪」三島由紀夫を読み始める

 秋に映画「春の雪」を見たつながりで、原作小説も読み始めました。本当は辞書を引きながら読まないと・・・っていうくらい知らなかった言葉や表現の数々&流麗で耽美的な日本語で登場人物たちの心模様が綴られており「おおっ」ていう感じです。
 三島由紀夫の小説は、いわゆる大衆向けに書かれたもの(永すぎた春、美徳のよろめき、など)しか読んだことが無かったのですが、春の雪を読み進むうちに彼が絶賛される理由がわかってきました。あの世界観は彼にしかわからないもので、彼にしか書けないものだなーと思ったので。明治、大正、昭和の高貴な身分の方々の生活や文化、風習などがすごくリアルに書かれていて、読む文化遺産って感じです。大人が楽しめる、というか若年層には理解し難い味のある文学作品でもあると思います。

  主人公の清顕(きよあき)は色白な美青年で無骨さとは無縁でやんごとなき家庭環境に育ち、一見なんの問題も無いようなんだけれど、それ故のプライドが知らず知らずに自分への完璧さを求めていて(人から子供っぽく見られること、恋愛において年上の女にリードされる自分、裏切られる自分、取り乱したりする自分、が許せなくてそういう状況になることをひどく恐れている)何かあると、逆に虚無的態度に出てしまったり、無関心を装うことでカッコ悪い自分を見なくて済むように行動してしまう悪い癖が・・・。破滅的で悲劇的な未来を予感させる感じです。まだ途中なんでどうなることやら・・・。清顕が三島その人にダブって見えて仕方がない。なんかすごく人間臭い主人公「清様」です。

 ルキノ・ヴィスコンティが「春の雪」を映画化したら、すっごいはまっただろうな~と思いました。なんとなく、似ているところがある二人・・・という気がするので。今回の映画化(東宝)では悲劇的な恋愛ってところだけクローズアップされてて、セカチューと同じノリで作られてるような気がして、小説読んでしまうと「なんか全然違うな・・・」感が否めない。日本映画よ、もっと頑張ってくれ~って感じです。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

November 12, 2005

「村山由佳」の本をまとめ読み

 村山由佳の本「きみのために出来ること」をたまたま読みました。かなり前に「野生の風」を読んだことがありますが、その時以来です。かれこれ・・・ぶりか。
 一冊読んだら別の作品も読みたくなって「天使の卵」「野生の風」を読みました。「野生の風」は再読になりますが、一度目に読んだ時の印象が今の今まで残っていて、今回、再び同じ世界に魅了されました。
 彼女の本は文章、表現がとてもきれい。豊かな感受性。そして胸の奥がキュッとなる感じ。一見凡庸に感じるんですけど、不思議といつまでも記憶と印象に残る個性を持ち合わせています。そして、繊細な人物描写とその人物に照らしあわされた情景が映像として頭の中に鮮明に浮かんでくる。一冊を読みきると映画を一本見たような気分になります。女性に人気がある作家だそうですが、もっともかも・・・。「天使の卵」の続編として「天使の梯子」があるみたいなので、それも読んでみたい。「青のフェルマータ」や「BAD KIDS」は文庫本がスタンバってます。anjel kaze kimi

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 02, 2005

噂の蝶々

 前に”小悪魔本”の読書感想で載せた蝶々姐さんのHPがgooにオープンしたみたいです。本には写真が一切載っていなかったので「謎」と「想像」が膨らんでいましたが、こちらはバッチリ写真入なので、すっきり。

 グルメリアは勤務地が銀座なため”出勤前の夜の蝶”や”喫茶店で同伴の待ち合わせをしている蝶”をよく見かけますが、全体的に、髪型&洋服キメキメですぐにソレとわかる風貌をしている人が殆ど。なので、蝶々姐さんが保守的というかコンサバな感じなのが結構意外でした。もっと”いかにも、なフェロモンを静止画像からも撒き散らしている系”だと思っていたので。

 HPはここです「CHOCHO生しぼり

| | Comments (2) | TrackBack (0)

July 06, 2005

銀ホス「蝶々」の本

 地下鉄丸の内線銀座駅を上がったところにある本屋さん。ついつい立ち寄るスポットです。ファッション雑誌はもちろん『自分磨き』『グルメ』『美容』『旅行』など銀座OLに関心が高そうなラインナップ。その中でもずっと平積みされていて目を惹いたのが”元銀座ホステス蝶々”の「小悪魔な女になる方法―銀座ホステス作家の実践テク147 ミステリアスなイイ女は、あらゆる男を夢中にさせる」です。25刷目に突入したらしく、結構なヒットを飛ばしている。帯には”25万部突破”とか書いてあったし。

 タイトルがものすごく恥ずかしいですが、チラッと立ち読みしたら、文章も面白く、不覚にも読みたくなってしまったので、借りて読みました。

 蝶々のプチモテ学生時代、かなりモテOL時代を経て、銀ホスデビューしてから超モテになった経験に基づき恋愛上手になるためのご指南が。「イイ女」=「子悪魔」=駆引き上手で、男を手玉に取るのは朝飯前の今をエンジョイする恋愛至上主義な女子(既婚未婚は問わず)という事らしいです(二股三股も当たり前)。ネット検索すると「私も蝶々さんみたく、魅力的な小悪魔になりたいですッ!」という女の子の書き込みが出て来る出てくる。こういう本が売れているという現在、「良妻賢母」という言葉は死語になりつつあるのかもしれません・・・。少子化対策してる人たちがなんかすごく空回りしてるような気がするのは自分だけだろうか・・・。

 読んだ印象では小悪魔=神田うの。でも本物の蝶々って、どんな人なんだろう・・・。すごく気になる。

 あ、別に蝶々2になりたくて、この本を読んだわけではありません。念のため。密かに売れている本の秘密を知りたくて。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 25, 2005

中村うさぎ と 酒井順子

 最近、たて続けにいろんな本を読んでいる。あるセレブな方の昭和の自叙伝(セレブは戦時中においても、やはりセレブなのであった)、冬ソナ作家の本(物語作成時の苦労話、作品に対する思い入れなど結構面白かった)、シバレンの時代小説(いかにも映像的な世界なのに、意外にも殆ど映画化されていない作品らしい)、齋藤孝の本(何読んでも同じようなのは気のせい?)などなど。

 その間に、中村うさぎとか酒井順子なんかの本を「つい」読んだりして。筆致のテンポも良く、思わず笑っちゃうような表現を用いつつ、観察眼の鋭さ、分析力の確かさで、単なるエッセーでは終わらない部分が「つい」手にとってしまう原因です。

 人間誰しも大概は、自分の事を善良的な人間だと考えていると思いますが、時折自意識が心にバイアスをかけるときもあります。そんな気持ちも大胆に包み隠さず、自己分析してみせるのが彼女たちなのです。その潔さに「自分が少なからず感じていたことをこの人も感じているんだな」と共感し、「ダメな奴は私だけじゃなかったんだ」と安心したりする。そして今までに自分の中に浮かんでは消えた、様々な邪な気持ちを許し肯定して、笑いに消化してくれる。だから「つい」読んじゃうんだなー。

 それにしても、彼女たちの「物書きとしてのプロ意識」には脱帽です。両者とも自分の中の自意識過剰をもてあまし気味らしいのですが「自分はどうしようもなくシャイで気の小さい人間です」と書いている割には、大胆ですよ!お姉さま方!!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 21, 2005

熱情~田中角栄をとりこにした芸者

 たまたまですが、田中角栄のお妾さん(辻和子)の書いた自叙伝を読みました。エッセイタッチで、あっという間に読んでしまいました。グルメリアには縁もゆかりも無い世界である、芸者や政治家の日常生活や一面をうかがい知る事が出来て、なかなか興味深かったです。田中角栄・真紀子さんに関するエピソード等も興味深かったし、何より昭和の息吹が感じられました。あの頃は神楽坂の料亭や置屋というのは大物人物などの情報交換、社交の場として相当賑わっていたようですが、今は大分そういった場所は減っているようです。

 「何があっても大丈夫」の著者である櫻井よしこさんの母親は本妻、辻さんは愛人。二冊読んだら両者の立場の違い、考え方、また重婚生活が暗黙で認められていた時代の雰囲気や気質などを想像することが出来ました。本妻であっても、妾であっても「だんな様」の考えに逆らわず、何があってもひたすら家長を信じる妻たち。決して夫を批判したり、泣いたり騒いだりしないのだ。なんていう心の寛容さ!子供は一つの家庭を大事にしない父親には反発し、母親には「なんで?」って少なからず思ってるんだけど、それでも母を支えるためにまっすぐに育っている。

 重婚生活が営めるのは、成功者のみに許される男の特権。自分がいろんな役者を見て「あの人もステキ」「この人もステキ」っていうレベルと一緒なのかどうかは定かではありませんが、いろんなカラーの家庭が欲しいと思ったのでしょうか。TPOに合わせた家族をこしらえる必要があったのか。本妻は公式行事にふさわしい人、妾は心が和ませられる人、とか??

  とにかく、昔の女たちは我慢強いのだと思いました。夫がどうした、という前に「生きて行く」というテーマで、少女時代や青春時代に苦労を積んでいる人が多いので、物事に対する心構えが今の人とは違うような気もします。そんな母親たちの背中を見て育った世代が今韓流スターを追いかける中心世代?夫よりもヨン様命、みたいな人たちも多いみたいですし。そして、その娘たちが、負け犬世代? 少子化、晩婚化はとうの昔に撒かれた種が今頃作用しているんじゃないか、と思ったりするグルメリアでした。

 二冊の本を読んで思ったことは、幸せの形はそれぞれで、その人の心がけ次第だということです。どちらの女性からも「不幸」の匂いは感じませんでした。むしろ立場をわかっているからこそ前向きで、凛としていて。人がどう思おうと毅然として、多くを望みすぎない妻たちなのでした。素晴らしすぎるっ!

 

| | Comments (1) | TrackBack (0)

April 21, 2005

何があっても大丈夫・櫻井よしこ

 ニュースキャスター櫻井よしこの自叙伝「何があっても大丈夫」を読みました。才色兼備の櫻井さんが意外にも苦労人だということを知り、驚きました。アナウンサーとかキャスターって、テレビに出て華やかな印象で、苦労知らずな人ばかりかと思っていたけれど、そういう訳でもなかったのか。でも確かに、人の痛みや苦労を知っていて、心に傷がある人の方がキャスター(報道人)にはふさわしいのかもしれない。
 彼女のお母様が明治生まれの賢人で、本当に頭が下がるほど前向きな教養人。若くして単身でベトナムに渡ったという、勇気ある女性でもあったようです。そんなお母様の魅力や人柄がわかる本でもありました。ためになる語録がたくさんあって、勇気づけられます。「何があっても大丈夫」というのは、彼女のお母様の口癖であったようです。その言葉に支えられて、今の櫻井さんがあるのだそうです。そんなお母様に謝意を伝えるために、櫻井さんは自叙伝をお書きになったのだと思います。変なハウツー本よりも、人生に役立つ事がたくさん書いてありました。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

February 08, 2005

オススメの本があれば教えてください

 グルメリアは今年は「出来るだけ多岐に渡るジャンルの本を読もう!」と決心したにも関わらず、去年よりも遅い読書ペース。というのも、見たいTV、見たい映画、見たい舞台、見たいDVD、見たい雑誌などなど目白押しで。ネットサーフィンも欠かせないし。
 しかも、今年は時代小説を重点的に、と思っていたのに、どうもライトに読める「スナック菓子みたいな本」に手が伸びてしまうし。図書館で「苦い健康茶みたいな本」を借りてしまったため、それも読まねばならないし。進んで飲む気にはならないんだけど、飲めばきっと体内に蓄積され、あなたのためになるでしょうっ、という本なんですが、なかなかね~~~。かつて読んだ江國香織は「パステル色の綿飴って感じの本」だなぁ。言語の響きと表現がとてつもなく甘~い感じでふわっとしていて。好きだけど、舐めたらピシャッと跡形も無く消えて・・・。もっと、脳内を耕すのに有効でいて、この表現いいじゃん!っていう本を読みたい気分です。やっぱ時代小説っすかね~?何かオススメの本があればどなたか教えてください。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

February 05, 2005

買うに恥ずかしい本

 グルメリアはかなりのミーハーなので”流行の本”なども素直に「読んでみたい」と思う。しかし、本屋で手に取るのが憚られる本があるのも確か。「負け犬の遠吠え」などはまさにその一つ。レジの人に「あ、なるほど」などと思われてたまるかっつーの。などという妙なプライドが。。。
 また、ある目的のために必要な本なんだけど、そのタイトルが恥ずかしすぎて買えない、っていう本もありました。こういう時は、アマゾンなどで買うと、翌日箱に入って届けられるので、そういう恥ずかしさは回避できますが、データとしてずっと残るという盲点が。
 なので、グルメリアは図書館で予約して、他の本の間に挟んで、何食わぬ顔をして借りています。でも、これってさ、エロビデオを普通の映画の間に挟んで借りてる人と一緒ジャン。なんか後ろ暗さを感じさせる・・・。なんだかな~。。。とはいっても、どうも勇気の出ないグルメリアであります。

| | Comments (0) | TrackBack (0)