July 07, 2018

村上春樹 「ダンス・ダンス・ダンス」 【上】【下】

完全な続編というわけではないみたいだが、主人公「僕」の物語で、デビュー作からの連作。これは読まないと!
本編は、今まで読んだ春樹本の中で一番素直に展開するので、わかりやすいし、とっつきやすい。編者から「大衆ウケするようにしてください」とお願いされたのだろうか?!
文中、「高度資本主義社会」という言葉が、何度も出てくる。「無駄は美徳」「大量生産の屑」という言葉も頻発。「借金は多くて金は無いが、経費はジャブジャブ使える。むしろ使わなきゃいけないんだ」。主人公は「ハナコ」や「ブルータス」など、当時の若者向け雑誌のライターの仕事を請け負っているが、自身の仕事を「くだらない。でも誰かがやらなければならない仕事」と言い、「文化的雪かき」と表現、バブルで浮かれた『大量生産&消費』の世の中を批判するような台詞も多い。
登場人物は、そういう社会に溶け込み「うまくやろう」と己を自制しているうちに、自分の殻に閉じこもり、誰とも共感できず、心の奥底に孤独を抱えるに至った人物として描かれている。職場の女性と結婚するも、離婚。その後も次々と女性と付き合ったりはしているが「あなたは月に棲むといいわ」と突き放される始末。一見モテるしスマートなのに、実はかなり不器用。傷つかないフリをしているけれども、内面傷付いてメンタル崩壊寸前。それを救うべく、冥界?から「羊男」が現れる。

» Continue reading

June 27, 2018

渋と旨味の関係 紅茶&ワイン

アンティークカップ素敵!!から入って、デザイン、各メーカーの特徴なんかの情報も仕入れるようになり、せっかくなんで、中身のドリンクについても学ぼうじゃないか!と思って、紅茶教室の門戸を叩き、数回通った。紅茶広まりの歴史などは本でもわかるけれど、味や香り、食べ物とのペアリングについては、やっぱり実地が一番!読むのと感じるのでは大違い。体感するという経験の重要さを感じた。
今回、通った時期がよかったようで、新茶が続々と入ってきていた。
ダージリンファーストフラッシュ(一番茶)、ダージリンセカンドフラッシュ(二番茶)、アッサム、ニルギリ、ウバ、キームンを試飲することが出来た。ダージリン、アッサム、キームンは紅茶の3大銘茶。アッサムの生産量はダントツだ。イギリス&インドで大量消費されているためか?ダージリンは、ストレートでもウィズミルクでも。アッサムはミルクティ向き。キームンはストレートでいただきたいな、という印象。

» Continue reading

June 06, 2018

村上春樹 「羊をめぐる冒険」(上)(下)

鼠三部作、ようやく読了。羊の上巻は途中まで冗長に感じた。この話や会話、ストーリーに関係あるの?(大いにあった!)ちょっと意味不明なんだけど・・・なんて思っていたが、「僕」に「背中に★の印がある羊をみつける」ミッションが謎の人物から課せられてからは、ミステリー要素も加わり、俄然面白くなった。
そして下巻・・・。風の歌やピンボールも含めて、すべては、この下巻のためにあったのか!と思わせられた。ドライでクールな印象の文体だが、実はかなり緻密な構成で台詞も練り上げられている、と感じる。すべて読んだ上で、またイチから再読したら、理解の度合い、台詞に対する捉え方も違ってきそう。こういう小説はなかなか無いと思うので、素晴らしい才能だな、と思う。恐るべし、村上春樹。
村上春樹にハマルとはこういうことか・・・と思わせられた小説。この小説は「ダンス・ダンス・ダンス」に続いていくようなので、引き続き読んでみたい。

» Continue reading

«プラド美術館展 感想

July 2018
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

My Lists

無料ブログはココログ

グルメリアBOOKS

Recent Trackbacks